News and Announcements [in Japanese]


                              No. 41 [Jan. '97] No. 42 [Mar. '97]
                              No. 43 [May. '97] No. 44 [Jul. '97] 

★地磁気センターニュース No.45/1997年9月19日発行★ 1.新着地磁気データ 前回ニュース(1997年7月25日発行,No.44)以降入手、または、当センターで入力したデータ の内、主なものは以下のとおりです。(観測所名の省略記号等については、データカタログまた はデータベース'GEOMAG'をご参照ください。) Newly Arrived Data (1)Analogue Data      Normal Run Magnetograms: Hatizyo(1996), Dixon(1991-93) Rapid run Magnetograms: Memambetsu(Jan 1996-Mar 1997), Kanoya(Jan-Mar 1996) Annual Reports and etc.: Niemegk(May,Jun 1997), Finnish Obs.(HAN,NUR,OUJ,SOD,Jun-Jul 1997) Apatity,Lovozero Loparskaya(Murmansk)(Oct 1996-Mar 1997) Fredericksburg(Jun-Jul 1997), Dourbes,Manhay(1996) (2)Digital Data Geomagnetic Hourly Values: Lunping(Jul 1997), Kakioka,Kanoya,Memambetsu(Jun,Jul 1997) Geomagnetic 1 Minute Values: Kakioka,Memambetsu,Kanoya(Jun,Jul 1997), Lunping(Jul 1997) Geomagnetic 1 Second Values: Kakioka(Jun,Jul 1997) (3)Kp Index Kp-Index Table(July-Aug 1997)   なおデータの注文等は、当センター宛て、書面またはFAXにてお願いします。 2.一時間値Dst指数の算出と配布  1997年5月〜7月までのDst指数(Provisional)を算出し、関係機関に配布しました。ご希望の 方は、郵便またはファクシミリにて、京都大学理学部地磁気世界資料解析センターまでお申し込み 下さい。なお、 Quick Look Dstおよび Quick Look AE指数は2〜3日の遅れで当センターの ホームページから利用できます。 3.当センターWebホームページのGIF形式図形出力について  かねてよりご利用いただいておりました、信楽地磁気1秒値AE-ASY/SYM地磁気1分値1日プロット及び地磁気1時間値1年プロットの出力形式がGIF形式を標準とする ようになりました。  当センターの計算機の処理時間は若干長くなり、解像度も少し低下しますが、データ量が1/10 -1/40となり転送速度が短縮されるうえ、NetscapeやInternet Explorerのみでヘルパーアプリケ ーションなしでご覧になれます。なお、指定により従来通りのPostscript形式での出力も可能です。 また、地磁気1分値については、WDC形式によるデータ出力も利用できます。これについては、 地磁気センターニュースNO.43をご参照ください。  4.大型センター上データベースサービスの一部中止について 京都大学大型計算機センターの個人データベース上に構築・サービスしておりましたデータベー スSTPは、その内容の大部分は当センターのホームページからも利用できるようになったこと、 及び、保守と維持に手間と費用がかかるため、中止させていただきます。なお、大型センター共用 データベース上の地磁気データベースGEOMAGはひきつづきサービスいたしますのでご利用下 さい。 5.オンラインデータベースの更新  京都大学大型計算機に構築してN1ネットワークを通して公開サービスしていますデータベース GEOMAGの地磁気・観測データの収集状況を集めたSDTテーブル、および観測所情報を収納 したSTATテーブル、及び当センターミニコン上のデータベース”WDC−GEOMAG”の中 身(含・Web上の全データカタログ)は9月8日現在の情報に更新されました。  オンライン利用可地磁気データのカタログは、毎週一度(原則として月曜未明)に自動更新されて います。 6.ウプサラ地磁気観測所訪問記  スウェーデンのウプサラで開催されたIAGA97の期間中に、新規設営された地磁気観測所の見学会 があったので参加してきました。8月12日の午後2時にUniversity Hallの横から総勢50人ほどを乗 せたチャーターバスが出発し、ウプサラから西に約20kmほど離れたFibyという田舎町へ到着しまし た。今まではLovoというストックホルムに近い地磁気観測所がありましたが、最近になってノイズ が増えてきたため、漸次この新しい観測所に業務を任せていくそうです。ただし、新しい観測所の 名前はFibyではなく、Uppsalaになるとのことです。(そのほうが名前が通っているからでしょうか?) Fibyの観測所は業務を行なうためのメインの建物と、そこから50mほど離れた3つの観測小屋(絶対測 定、全磁力、地磁気3成分)からなっています。メインの建物の中には業務用の小部屋2つと大きな解 析室、それにロビー、台所などがありました。ロビーには観測所の設計図や観測所周辺の全磁力分 布図などが掛けてあり、見学者の目を惹きました。  しばらくロビーで待機した後、観測小屋の見学が始まり、最初に全磁力を測定するための観測小 屋に案内されました。ここにはOverhauser製の磁力計が2台設置してあり、全磁力の変化を1秒サン プリングで測定するそうです。2台のうち1台は予備の磁力計で、きちんとした観測所ではこうした ことは常識であるとのことです。磁力計は床からとび出たようなコンクリート製の円柱の上に置か れていました。このコンクリートの円柱は建物の下の岩盤に固定されていて、ちょうどたけのこの ように床を突き抜けて室内に頭をだしています。これに対しては、「円柱を床に固定していると、 床や建物が傾いた場合、その傾きが測定結果に影響するため」という説明がありました。次に案内 されたのは絶対測定の小屋です。見なれた磁気儀が備え付けられていました。小さい窓しかない室 内から絶対測定ができるのかということですが、窓を通して見ることのできる岩に小さな印がつけ られており、この印をリファレンスとすることで、まず印に対する地球磁場の方向を求めます。北 極星と岩の印の間の角度は前もって測定してあるため、最終的に真北から地球磁場の方向を知るこ とができるのです。絶対測定は1週間に1度の頻度で行なっているとのことでした。最後は、地磁気 3成分を測定する小屋へ行きました。この小屋は4つの小部屋に分割されており、そのうち2部屋そ れぞれにフラックスゲート磁力計が置いてありました。2台あるのは上記と同様、予備のためだそ うです。  見学会は1時間ほどで終りました。見学一行はバスに乗ろうとしましたが、最後に運悪くも驟雨 というお土産をもらってウプサラへ帰りました。きちんと運営されているこのような地磁気観測所 を訪れたのは初めてだったため、見聞きすること全てが興味深く感じられました。これほどのもの を長年にわたって維持する人手とお金は相当なものになると思います。地磁気センターには全世界 からデータが集まってきますが、各地の観測所での業務遂行の努力には頭の下がる思いがした今回 の訪問でした。 (京都大学大学院理学研究科 地球惑星科学専攻D3・能勢正仁)                ヨーロッパ地磁気観測所分布               Lovo観測所(旧)とUppsala観測所(新) 7.1997年7月までのKp指数表 1996年末から1997年7月までのKp指数表 1957年からのKp指数の数値は、Web上でご利用になれます。最新のKp指数は、原則として翌月半 ばには利用可能となります。



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